1.来院時の症状・お悩み
50代 男性
ボールをお尻の下に引き、自分でマッサージをしていると痛みがでる。
来院時、足を引きずり、杖をつかないと歩けない状態。
いすにまっすぐに座ることも出来ない状態で、かなりの痛みがある様子がうかがえた
腰部の強い痛みと下肢への痛み、痺れ、つっぱり感が強い。
当院に来院される前に整形外科を受診。レントゲン、MRIでは異常がないがヘルニアだろうとの説明を受け、その場でブロック注射。これで痛みが改善しなければ手術との説明。
何とかならないかと来院
2.検査
SLRテスト(+)、FNSテスト(-)、腰部左右回旋運動正常。
右仙腸関節部の運動制限有り。右臀部、梨状筋に押圧痛あり。
痛みの状況はヘルニアに近い状況だが、腰部よりも臀部の反応が強い状態。
3.施術
初回
右臀部から下肢の筋肉をゆるめることからスタート。右足首の可動制限を解除。
痺れに関しては遠絡療法で対処。
施術後、痛みは残るものの正常歩行、立位が可能。
3回目(初回より3日後)
強い痛みはなくなる。下腿部のつっぱり感のみ残る状態。
足の指にしびれが残る。
初回と同じ処置。
6回目(初回より7日後)
痛みは改善。足のつっぱり感としびれのみ残るが、範囲は減少。
初回と同じ処置。
10回目(初回より2週間後)
痛み、つっぱり感ともに消失。
倦怠感のみ残る。
筋肉へのアプローチのみに処置を変更。
15回目(初回より3週間後)
日常生活を問題なく過ごせる状態
日常的な負荷をかけても問題なし。
経過観察に移行。
4.解説
間違ったストレッチやマッサージをしたことで、痛みを出すことがままあるが、今回はその典型例。
来院された際は、正常歩行も出来ず、整形外科でも入院・手術といわれた状態でした。
今回は3週間ほどで、日常生活に支障のないレベルまで改善出来ているが、一歩間違えると手術、さらに別の症状が発生してもおかしくない例でした。
今回の例のように、一見ぎっくり腰やヘルニアにみえる例の場合、その原因は臀部などに問題があることもある。初期の検査や対応が重要な例とも言えます。
最近、検査や診断を適正に行わない医療機関を良く聞くが、今回の例は、検査の重要性を深く考えさせられた例です。
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洲本接骨院でございます。