腰痛の患者様から良く聞かれる質問の1つに
「先生は何で話を聞いただけで、私の痛いところがわかったの?」と聞かれることがあります。
魔法とか、超能力ではありませんよ。
実は、腰痛を始め、ほとんどの体の症状にはいくつかの特徴があります。
その特徴を結びつけていくと、自然に悪い所に行き着きます。
経験数が増えれば増えるだけ、この流れが速くなるです。
今回はそんな特徴的な症状の1つを紹介していきたいと思います。
それが、
『朝起きると痛い』とか『じっと座っていて次に動き始める時に痛い』という症状です。
専門的には初動作痛と呼びますが、この症状がおきるのは関節に問題があるパターンです。
例えば、ぎっくり腰やヘルニアなどの、関節に何らかの問題が生じて腰痛が出ている方の特徴の1つがこの初動作痛です。
ですから、問診の時に「朝起きたら」とか「動き始めに」と言う話がでると、関節になにか問題が出ているのかな?
という予想が立てられるわけです。
なぜ、朝に痛みがでるのか?
関節に問題があると、なぜ、朝に痛みがでるのでしょうか?
これは体の構造というか、仕組みにヒントがあります。
人間の関節には、すべて滑液(かつえき)と呼ばれる液体があります。
わかりやすくいうと関節の動きをよくする油と思ってもらえればと思います。
この滑液があることで、関節は滑りが良くなり、なめらかに動くようになります。
この滑液ですが、出るためには条件があります。
それが「圧縮」という作用です。
わかりやすい表現でいうと、関節にぎゅーと体重がかかるという条件です。
イメージとしては水をたっぷりと含んだスポンジを想像すると良いかもしれません。
水をたっぷり含んだスポンジをつかむと中にある水があふれます。
そして、そのスポンジを置くと、スポンジが水を吸収します。
これと同じ事が関節では行われています。
しかし、関節に傷が生じると、この機能がうまく作用しません。
そのために、関節がなめらかに動かなくなるわけです。
機械などが油不足で”きーきー”といっているのと同じような感じです。
予防する方法はないのか?
起床時の痛みを予防する一番簡単な方法は、いきなり起きないということです。
朝、目を覚ましたら、まずはゆっくりと上向きになり、膝を立てます。
次に、ゆっくりと左右に膝を倒していきます。
この後は寝転んだままゆっくりと体を自由に動かしてください。
5分ほど体を動かしてから、起き上がるようにすると、初動作痛はかなり軽減されるはずです。
時間があるようであれば、下記の動画のようなストレッチも効果的です。
ただ、これはあくまで初動作痛を軽減する方法で、根本的な改善をしているわけではありません。
本当に改善させるには
・筋肉
・関節
・内臓
の3つのバランスをしっかりと取ることが必要ですから、きちんと治療が必要になります。
お電話ありがとうございます、
洲本接骨院でございます。